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【ミトコンドリアをご存知ですか?】

【ミトコンドリアについて】

(英: mitochondrion、複数形: mitochondria、中: 线粒体)は真核生物の細胞小器官である

?ミトコンドリア

二重の生体膜からなり、独自のDNA(ミトコンドリアDNA=mtDNA)を持ち、分裂、増殖する。mtDNAはATP合成以外の生命現象にも関与するほか、酸素呼吸(好気呼吸)の場として知られている

また、細胞のアポトーシスにおいても重要な役割を担っている

mtDNAとその遺伝子産物は一部が細胞表面にも局在し、その突然変異は自然免疫系が特異的に排除する

ヒトにおいては、肝臓、腎臓、筋肉、脳などの代謝の活発な細胞に数百、数千個のミトコンドリアが存在し、細胞質の約40%を占めている

平均では1細胞中に300-400個のミトコンドリアが存在し、全身で体重の10%を占めている

ヤヌスグリーンによって青緑色に染色される

ミトコンドリアの主要な機能は電子伝達系による酸化的リン酸化によるATPの産生(ADPのリン酸化)である

細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどは、直接、あるいは間接的にミトコンドリアからATPの形で供給される

しかしそれ以外にも多様な機能を持っており、ステロイドやヘムの合成などを含む様々な代謝、カルシウムや鉄の細胞内濃度の調節、細胞周期やアポトーシスの調節などにも大きく関わっているとされる

ただしすべてのミトコンドリアが上記の機能を担っている訳ではなく、あるものはある特定の細胞でのみ機能している

こうした様々な機能には多数の遺伝子が関わっており、それらに変異が自然免疫で排除されないとミトコンドリア病を引き起こすことになる

 

?エネルギー変換 

ATP産生はミトコンドリアの主たる機能であって、これに関わる多くのタンパク質が内膜やマトリックスに存在している

細胞質には解糖系があり、グルコースを代謝することでピルビン酸とNADHを生じる

もし酸素が十分に存在しない場合には解糖系の産物は嫌気呼吸により代謝される

しかしミトコンドリアで酸素を用いてこれらを酸化する好気呼吸を行うことで、嫌気呼吸と比べてはるかに効率よくATPを得ることができる

嫌気性分解では1分子のグルコースから2分子のATPしか得られなかったのが、ミトコンドリアによる好気性分解によって、1分子のグルコースから38分子のATPが合成できるようになった

ピルビン酸だけでなく、脂肪酸を利用することもできる

植物のミトコンドリアは酸素がなくとも亜硝酸を利用してある程度のATP産生が可能である