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必読➡【慢性炎症から導かれるⅡ型糖尿病の成因】

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【慢性炎症から導びかれるⅡ型糖尿病の成因】

2007 年の時点で,我が国の糖尿病患者数は 890 万人といわれており,その 9 割以上が Ⅱ型糖尿病であると考えられています

また、Ⅱ 型糖尿病は,膵 β 細胞の機能不全と肥満などによるインスリン抵抗性があって,初めて発症すると考えられています

肥満の状態では,脂肪組織や肝臓へのマクロファージなどの細胞浸潤に特徴付けられる慢性炎症が生じていますのでこのような慢性炎症が,アディポカインの分泌を変化させたり,酸化ストレスや小胞体ストレスを誘導したりすることによって,インスリン抵抗性を惹起しているといわれています

また,最近では,膵 β 細胞においても炎症反応の持続によって,インスリン分泌能や増殖能が障害されているとの報告も見られるようになってきています

したがって,慢性炎症を抑制することが糖尿病の発症予防や治療につながることが想定しお話を進めます


?肥満脂肪組織における慢性炎症

肥満状態の脂肪組織,ことに内臓脂肪組織では,肥大化した脂肪細胞の間に多数のマクロファージが浸潤しているのが観察される.このようなマクロファージはTNF-α(Tumor necrosis factor-α)などの炎症性サイトカイン・アディポカインを豊富に分泌しており,M1( マクロファージ1)と呼ばれています

一方,非肥満の状態でも皮下脂肪組織・内臓脂肪組織には一定数のマクロファージが認められるが,これらはむしろ抗炎症性サイトカイン IL-10(Interleukin-10)等を豊富に分泌することから,前者とは区別して M2 マクロファージと言われています

肥満状態では,MCP-1(Monocyte chemoattractant protein-1)などのケモカ
インが血中に分泌され,その受容体であるCCR2(C-C chemokine receptor 2)を豊富に発現している M1マクロファージを骨髄・血中から脂肪組織に誘導すると考えられています

この M1 マクロファージの浸潤により,それらが分泌する炎症性アディポカインが,骨格筋・肝臓に作用してインスリン抵抗性を惹起すると言われています

MCP-1 等のケモカインは,肥満状態では脂肪細胞からも脂肪組織内のその他の細胞成分からも分泌されると言われており,一旦肥満状態で M1 マクロファージの浸潤が増加すると,マクロファージ自身や肥大化した脂肪細胞などから分泌されるケモカインによりさらに M1 マクロファージの浸潤が増加して,炎症が強まると考えられています

一方,最近では,このようなマクロファージの浸潤に先立って,T 細胞や肥満細胞の浸潤や B 細胞の関与が脂肪組織における炎症の成立に重要であるという報告もなされています

しかしながら,これらの免疫担当細胞が脂肪組織に浸潤する最も根源的な刺激は何であるのかについては,肥満に伴って脂肪細胞から分泌されるようになる脂質メディエーターや,肥満によってその種類が変化することが最近明らかになってきている腸内細菌叢由来の液性因子などが,TLR(Toll like receptor)などの自然免疫シグナル経路を刺激し,NFκB(Nuclear
factor kappa B)等を活性化して,炎症性サイトカインの産生を促すのではないかと考えられています

 

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